過去世対話 相場関連で


なかなか思うようにできないことが続いているから、また久しぶりにどんな所や人と繋がっていたのかを掘り返してみたい。


相場の過去世…とりわけ勝ちよりも負けてる人の方を見てみよう。…うん、けっこういろんな人生と関連してるみたいだ。廃人になって薄暗いアパートで布団にくるまっている人やらサラリーマンふうだけど相場に入れ込みすぎてクビになった人、インサイダーでしこたま儲けたけど公になって逮捕された人、江戸時代の相場絡みもあるみたい。

どの人生にフォーカスしてみようかな。じゃとりあえず布団にくるまってる廃人にあたってみよう。


20代始めから株を始めて、自分の給料をいくらかずつ株に入れていた。勝てる要素を探そうと新聞やら浅い人脈やらをいろいろ駆使して、なんとなく相場師っぽく振る舞えるようになっていたようだ。だんだんと扱う金額が大きくなっていって、暴落でしこたま奪い取られた様子。どうも知人からの情報を鵜呑みにしてつぎ込んだようだ。「裏切られた…」という心の声が聞こえる。


今度は違う人…というより、自分の中に怖さや不安があるからこの人たちと繋がってしまうんだった。それよりかはもっと前向きな人の方がいい。勝ってる人にいってみよう。


白髪の70代後半の白人ふう。やや広い庭のデッキに座って庭いじりをしている。その人と話してみよう。

こんにちは、相場師ですか?

はは、みんなそう言うけどそんな大したものじゃないよ。

僕は今相場でやや困っているのですが、何かアドバイスお願いします。

どんなケースかは分からないけど、あまり熱心にしすぎないことだね。

細かく勝てても大きく負けることがあります。

そりゃそうだね。相場はそうなもんだから。

どうすれば大きく勝ち続けられますか?

そうだな、相場を甘くみずに敬意をもって接すること。常に自分本意になっていないか注意すること。無理しないこと。どんな分野でもそうだけど、必ず各人の力量があるから、それを見誤らないこと。

なるほど、ありがとうございます。その力量を上げたいのですがどうしたらいいですか?

研究だね。君も何かの仕事をしてるだろうけど、昨日今日出てきたような人に負けると思うかい?

いいえ、今まで積み重ねたものがありますから。

それと全く同じことなんだ。相場の相手はそれこそベテランばかりだ。その人たちとやり合うんだから、念には念を入れる必要があるだろう?相場はね、いろんな人がいろんな思惑を持って参加してきている。その瞬間に価格を上げたい人もいれば下げたい人もいる。ただの綱引きみたいに力比べの時もあるし、裏をかいたりその裏をさらにかいたり…。

そんな人たちが自分の有利な方へ持ち込もうといろいろな時間スケールで関わっているんだ。だから動きは一方向にはならず、それぞれの人が思う可能性の数だけ変動する確率となる。例えば君が上がって欲しいと思って買う。それを見ていた別の業者がしめしめと思ってわざと売り下げる。それに周りがつられて売り始めて、君は仕方なしに損切りで売る。そうしたらその業者は買いで利益を得る。

こうしたやりとりが様々な形でチャートや出来高となって現れているんだ。相手は1人じゃない。たくさんいて、その人達にとっても相手はたくさんいることになる。だからふとした瞬間に相場を変えられることもある。

繰り返すけど、参加してる人の思惑の数だけ変動の可能性がある、ということだよ。資金が莫大にある者たちの思惑を除けば、次の瞬間の価格は未定なんだ。つまりほとんど誰にも分からない。

そして相場だから、なんとなく多数決で動いている面もある。みんなが相手の出方を伺っているから、ちょっとしたきっかけで流れという多数決ができることもある。膠着状態や揉み合いなんかが伺い合いだ。

そして上手く行きやすい人はその流れに敏感で、多数決を上手く捉えられているという事だ。逆にその多数決を意図的に作り出して、腕力であえてねじ伏せるやり方もある。

君が上手くいかないからといって、自分を責める必要は全くない。なぜなら相手方はわざと価格を動かしているんだから。資金があればそんな事は朝メシ前だ。だから、君はどうすればいいのか。まずは相場をじっくりとよく観察する事だ。相手はわざとやっているんだから。それと相手も生活がかかっているから必死なんだよ。

例えれば、みんなで試合をしているようなものだ。基本的には力の強いチーム(資金が潤沢)が勝つ。だけど力が強すぎるチームだけなら、損させられたくないから誰も試合に参加してこなくなる。だから強いチームはこっそりと爪を隠しながら、自分に有利なように仕込む。その痕跡が分かれば楽なんだけど、彼らはバレないようにやる。逆にバレたら作戦失敗に終わる可能性もある。そこが彼らにとっての腕の見せ所だ。まあ、わずかに尻尾が出ることもあるけど、基本的にはステルスで来る。

空手でもスプラトゥーンでも試合には流れがあるだろう?有利な時、不利な時、膠着している時など。今の現状はどんな流れにいるのかを見極める。不利ならまだ出番はない。有利なら進め、ただし慎重に進め。試合の流れは変わりやすいから。相手チームが牙を隠しているかもしれない。膠着状態なら、これもよく観察すること。その前後の文脈を。短い期間から中期間、そして長期間までの文脈を把握するように努めること。

そして、「自分だけの勝ちパターン」を見つけることだ。相場だから価格の動きは無限大にある。しかし、その中にもわずかな糸の細さくらいでも共通点がある時が多い。なぜならその糸の方向性やストーリーを作っている、または作りたがっている何者かがいるからだ。時には同一人物、時には入れ替わり、時には新規加入者、時には複数の者。多くの意図の糸が進んだり曲がったり、交錯したり引き合ったり。そのストーリーにどれだけ早く正確に気づいてあげられるか。その糸の動きは、シンプルなほうが君にも分かりやすいだろう。だからそれらを含めて自分の勝ちパターンを見出すこと。

自分の判断は違ってもいい。なぜなら多数の思惑が行き交っているから、それは仕方ないことだからだ。糸を操ろうとしている人にも分からない事がほとんどだが。少しでもそのストーリーに近づいて、自分のモノにできればよい。そうして自分の引き出しを少しずつ増やしていくのだ。そうすれば勝率は少しずつ上がっていく。