里親にまつわる前世記憶 過激注意



図書館で里親のポスターが目に飛び込んできた。なぜか食い入るように見ていた。すぐに里親に関する本を借りようと思った。


そして自分の中の里親の前世を探って見た。

すぐに情景が浮かんできた。浮かんだと思ったら壮絶な場面が走馬灯のように駆け巡って、無茶苦茶なほど破壊的で破滅的で、絶望感が胸と腹の奥から込み上げてきた。


思い返せば返すほどにはらわたの煮え繰り返る思いがとめどなくとめどなく溢れかえってくる。その思いにまみれると、しばらく吐き気が止まらない。何でもいいから吐き出したい。こんな受け入れられない思いなんか腹の底から吐き出して自分から追い出したい。


その記憶では、僕には妹がいて両親から見放されて世間に放り出される。その後2人とも里親に引き取られた。その里親は始めはとても親切で優しくしてくれていた。しかし徐々に本性がさらけ出されてきた。

僕はおそらく中学生くらい妹はもう少し下の年齢だ。家に稼ぎを入れず、食費だけかかる事に里親の父は猛烈に怒り、毎晩毎晩僕を叩いた。顔や背中、足を蹴る、殴る、硬いもので頭を叩く。僕は無我夢中でやり返そうと反撃するが、大人の力の前には全く歯が立たない。やり返そうとすればするほど、里親も力を増して僕を折檻する。

猛烈な悔しさ、無力さ、憎しみ、悲しみ、怒り。

そして俺を折檻した晩は決まって妹を犯す。妹が嫌がる事を無理やりする事と、それが俺の最も嫌がる事だと知っているからだ。嫌がる妹を何度も。僕を必死に呼ぶ声、すすり泣き、激しく抵抗した後の叫び声と身体を叩く音。何度も何度も叩く。

憎い、憎い、殺してやる、こいつを殺してやる、殺す、殺す。とうとうある日、大きな角材でこいつの後頭部をぶっ叩いてやった。俺は本気でこいつの頭に角材を振り下ろしてやった。もう覚悟は決まっていた。中途半端じゃダメだと知っていた。

鈍い音、うめき声とともに前に倒れこむ。ざまあみろ、ざまあみろ、ざまあみろ!死ね!お前なんか死ね!死ねー!

前に倒れた後、こいつはおもむろに顔を俺に向けてきた。無茶苦茶な形相で俺をにらんでいる。次の瞬間そいつは立ち上がり俺の左頬に強烈な拳を入れ込んだ。歯が折れる音と、首の骨がずれる音がした。倒れ込んだ俺に飛び乗り、俺の顔を何度も何度も殴った。もうほとんど俺に意識は無い。息をするのもやっとでうめき声がかすかに出せる程度だ。

その後そいつはよろよろと立ち上がるが、壁にもたれかかるように倒れて行った。ざまあみろ。俺はわずかな意識の中、横目でその無様な姿を笑った。

その間、妹が近所に助けを求めていた。警察もきた。俺と妹は最終的にこのクソ野郎と住むことは無くなった。

俺たちにはほとんど救いはなかった。それ以来、妹は自分の身体が利用できることを知った。そのまますぐに夜の世界に入って行った。その後はほとんど会うこともなくなってしまった。人づてにヤク漬けになっているような話も聞いた。

俺のその後も悲惨だ。俺も結局、表に顔向けできるような仕事はできなかった。強いヤツからたかられ、弱いヤツからふんだくる、暴力、暴力の毎日。もう嫌だ、こんな暮らしも付き合いももう嫌だ。

最後はどうやら路地裏で知り合いみたいな奴に裏切られて刺されて死んだみたいだ。雨が降りしきって冷たい路地裏だった。


世の中きれいごとじゃ済まない事もたくさんある。当事者はその時その時が全てなんだ。外野のおためごかしなんかクソ喰らえだ。


これを書くことでだいぶ吐き出せた。余韻で頭痛がする。だがスッキリとしている。

今までは人が怖かった。なぜ怖いのか、きっと親や兄のせいかなとも思っていた。こんなに猛烈な感情を抱えていたなんて想像だにしていなかった。この過去生から派生していた恐れ、怖さ、人間不信、怒り、恨み、無力感、殺意、不安…。


里親に出された君よ、ようやく今、君と繋がり合えたね。ツラい思いをしたね。君の思いを今、受け入れたよ。

大丈夫、君の体験は必ずいつか何かの役に立っているから。ありがとう😊