悪魔が魂を欲しがる考察

悪魔との契約によって魂を抜かれるという話を検索すると、たくさんのサイトがヒットする。


そもそも論を考察してみる。


なぜ魂を欲しがるのか。

それは悪魔は恐怖などのネガティブエネルギーを得るためだという。自分ではポジティブ側のエネルギーは有り得ないとし、恐怖などからのエネルギーのみを取り込もうとする。というよりも、ネガティブエネルギーしか取り込めないのだと。

現世の人からの不安や恐怖エネルギーによって、一時的にエネルギーを補充して自らを保っていると思われる。

それは例えれば、私たちが日銭を稼いでなんとかその日暮らしを続けているようなものなのだろう。

きっと悪魔の中でもエリート階層?はいつでもそのエネルギーに取り付けるのに違いない。この世も同じ構造だろうと推察する。


そこで、なぜ魂を欲しがるのか。

これは私たちの生活にも共通する事なんだろうと思う。つまり、

死んでしまったら、自分が消滅してしまうのではないか…という恐怖心からだろう。

私たちも、食べ物が無ければ死んでしまう、餓死してしまう…消滅して存在がなくなってしまう、という恐怖が常にある。


こう考えれば、ネガティブエネルギーを欲しがる時点で、どんな高尚?といわれる悪魔でもこの消滅してしまうという恐怖が必ずある事になる。つまり、ビビリだ。怖くて怖くてどうしようもないのだろう。


それに派生していろいろ考えてみた。

仮に私たちの恐怖からエネルギーを取り込んでいたとしても、そのエネルギーはどこへ行くのか。

これも推論だが、そのネガティブエネルギーは恐怖を感じた人の魂から「分離」して、または「引き裂かれて」悪魔に取り込まれる。

アストラルレベルでの悪魔の中に取り込まれ、我々の消化の過程のように、彼のアストラルボディの糧となるのだろう。

だから、私たちに悲しみや不安、嫉妬その他のネガティブエネルギーが発生すると、その度に魂からその一部が分離し、別の誰かに取り込まれたり、さまよったりするのだ。

そうなると、削られた魂はだんだんエネルギーの総量が減り、圧が弱まり、そして現世での身体が病気になるのだろう。

きっとこれが病気の原因だと思う。

病気を治すには、これら分離していった魂達を統合し、エネルギーの総量を増やし、エネルギー圧を上げて行くことでなし得るのだろうと直感した。

しかし、分離した魂は他人に取り込まれてしまった。その引き裂かれた魂は永遠に統合できないのか。

いや、そんな事はなく、その出来事はアストラル体より上位のメンタル体に記憶として残るのだろう。

そして、次以降の転生で、削られた魂と取り込んだ魂との間でのカルマが生じて、生きる事を通じて、お互いに学ぶ機会が設けられるのだ。

その生の中で、または多数の転生の中でその出来事を無条件で受け入れた時、または許せた時、好きになれた時に、分離していた自分の魂が、元々あった自分のもとに戻れるのだ。これが文字通りの「統合」だ。

つまりこれらの事から、くよくよしたり、後悔したり、誰かを責めたり、落としいれようとしたり、嫉妬したり、そんな事をしてネガティブな感情を抱くと、それはネガティブエネルギーとなって自分の魂から離れて、分離していく。それが続くと、エネルギー不足に陥り、「生気が無くなり」「目がうつろになり」「暗く」「冷たく」「覇気がない」「やる気のない」状態になるのだろう。

短気は損気。

人を呪わば穴二つ

笑う門には福来る

全てエネルギーを説いたものだったのだ。


ちなみに、悪魔との契約では一時的または長期的に、知名度が上がったり、大金が入ったり、権力が手に入ったりと願いが叶うことがあるという。しかし、多くの芸能人や政治家など、その後にスキャンダルや脱税、逮捕、薬物、事故、家族不和など痛い目に合う事がよくある。

これはきっと、上げて上げて…その後に落とす!ことでその人の全てを失う恐怖や他人からの失望、誹謗中傷などの悲しみなどを発生させるためだろうと思われる。その落差が高ければ高いほど、悪魔はより強いネガティブエネルギーを得られるのだろう。まるで、ネガティブエネルギーの養殖だ。

だから一旦悪魔と契約して、または取り憑かれてしまうと、悪魔がエネルギーを欲しがるたびに耳元で囁かれることになる。

「今日もどうせロクな事がない」

「あ〜また出費だ、お前は本当に貧乏だな」

「この下手くそ!」

「やめちまえ!どうせダメなんだから!」

この囁きを間に受けて、その人は自分に失望し、怒り、嘆き、否定してネガティブなエネルギーを放出するのだ。そして、悪魔はその日の食にありつけるという訳だ。

契約関係が強い場合には、つまり本人の欲望が強い場合には、一見成功者に見えるような願いを叶えてやる事もあるのだろう。

契約者も願いが叶っていい思いができる一方で、悪魔もその後に報酬を受け取れる、といういわば需要と供給が成り立っているのだ。だから契約関係になる。

悪魔にも格があるなら、小物悪魔は願いの実現も小さいのだろう。その人の欲望の大きさによって担当悪魔も交代していそうだ。おこぼれをもらう悪魔とかもいるんだろう。


そして最後に、宇宙の流れに沿った願望実現か、悪魔との契約による願望実現か、の区別は、きっと

自分のための願望か(悪魔的・ネガティブ)

他人のための願望か(宇宙的・ポジティブ)

につきると思う。悪魔が嫌がることは、喜び、幸せ、寛容、愛、嬉しさ、優しさ、美しさなどのポジティブな感情だ。悪魔さんにはこれらのエネルギーを取り込めないから、消化できないようだ。そこの場に使えるエネルギーがないのなら、食せる物がないのならそこにいても仕方ないよね。だからもっとうまい話を探してどっかに行っちゃう事だろう。

まあ、そこから勉強したい悪魔がいるのなら別だけどね。そうならその時点で成仏しとるわ。