細胞に宿された記憶


ある人にマッサージをしても、またもとの状態に戻りやすい。これはなぜか。
それは姿勢はその人の性格を表すから。性格的な筋の使い方が姿勢に現れる。
だから性格が変わらなければ、理論的には姿勢は変わらない。
意識的に姿勢を変えることもできる。これはどこか不自然に見えることもある。無理に背すじを伸ばしたり、肩に力が入ったり。

では細胞にはどんな記憶が宿るのか。また記憶を宿した細胞はどんな経過をたどるのか。

細胞に宿される記憶は、ネガティブな記憶がおおい。不安や恐怖、嫉妬、叱責されたこと、悲しんだこと、怒り、不満…

皮膚は外界との接点である。皮膚細胞に宿される代表的な記憶として、

・例えば触って欲しかったのに触ってもらえなかったこと。
・撫でて欲しかったのに撫でてもらえなかったこと。
・触られたくないのに無理やり触られたこと
・触れたかったのに触らせてもらえなかったこと
・不快な暑さや寒さ
・皮膚の痛み
・かゆみ
・不快な圧迫 
・傷
・不快な雰囲気
・他人からの不快なオーラ

筋肉に宿る記憶
・太刀打ちできない
・もう動きたくない
・やりたくない
・どうせ無駄だ
・抑制
・攻撃性
・刺激からの防御
・保守的な考え
・もう前には進めない
・ゆっくり休みたい
・怒り
・とにかくガード
・面倒くさい
・細かな理解が困難
・大雑把
・理由が分からない
・支えきれない
・荷が重すぎる
・負担が大きい
・わたしには負担が強い
・あまりの衝撃に耐えられない
・歪んでしまう
・まっすぐではいられない
・うまくやれない
・柔軟性はない

骨の記憶
・支えきれない
・歪められてしまった
・心が折れた
・曲げることができない
・固い
・方向転換はできない

◾︎これらのネガティブな感情を含んだ記憶が細胞に宿ると、細胞自体のエネルギーが減少する。これは各器官における役割への出力の減少を意味する。
なぜエネルギーが減少するのか。それは細胞自身が、細胞維持に必要な栄養素やエネルギー源を取り込まないように意図してしまうからだ。

それは人が集団から孤立していく様に似ている。周囲からの援助を頑なに拒む場合、自らそのつながりを遮断するよう行動する。
遠ざけ、拒み、攻撃したり、防御したり、離れたりする。

ネガティブな記憶はほぼ全てのエネルギーを遮断するから、ポジティブもネガティブも両方を遮断してしまう。その区別ができない状態だ。
ここでもしもネガティブを識別できるようになっていると、ポジティブだけを選択する事が可能になる。しかし、これができるにはそのレベルまで進化している必要がある。
ポジティブなエネルギーだけを選択的に取り入れができることを意味する。

エネルギーの不足した細胞は水分も減少して、物体の水分が減少した状態に近くなる。植物ならやせ細り枯渇し、しおれていく。

栄養、水分、酸素などがなくなっていき、それが慢性化し広範囲になるとがん細胞にも変化するかもしれない。

マッサージなどで一時的に血流を改善しても、同じ部位の記憶に変化がなければ、また同じようにネガティブな状態になる。これも元に戻る原因の1つだ。

元に戻る原因は他にもあって、生まれつきの場合や構造的に他の部位の代償をせざるを得ない場合など。どちらにしてもその根本原因は、生まれる前や前世のしがらみなどで自分で決めていることには間違いない。

ネガティブな度合いによって細胞が取り込むエネルギーの割合は異なる。些細なことであれば数パーセント、とてもショックな出来事なら抑制が何十パーセントなどの違いが出る。

◆細胞に宿されたネガティブな記憶を追い出すには、まず自分の中にネガティブな部分があることを認めること。たいていはこれだけで浄化できるらしい。
しかし念を押すなら、その嫌な記憶にカラフルなハートのシールを頭の中のイメージで貼り付けてポジティブなラベルに張り替える。または、紙にネガティブな部分や思い、観念、記憶を書き出してその次の行にポジティブな思いを書いて記憶を上書きする。
この作業を繰り返すことで現実が少しずつ変わることを実感できる。ただし、抱えている量が多ければそれだけ上書きする量も膨大になる。1つや2つといったレベルではない。おそらく何千、何万と抱えるものがある人もいるだろう。
当然年齢を重ねていけばそれだけたくさんの、経験から生み出された観念があるから、時間がかかるかもしれない。
1日に1つでもよい。ほんの少しずつ前に進む事が重要だ。

嫌な記憶や感情がなくなっていくと、性格が変わる。穏やかになり、以前にイライラしたり不安になったことにも動じなくなる。すると自分に自信がもてるから姿勢も良くなる。
マッサージでコリをほぐすと、一時的にその細胞に宿された記憶が解放される。それを利用して記憶を上書きする方法もある。