人との別れを掘り下げる


どうしても別れたくない、という人がいる場合、これは単なる執着になるのだろうか。

相手の気持ちがすでに離れているとき…。

別れるなんてあり得ないと思っていたのに。

相手の気持ちが分からなかったという事

急に変わるなんて滅多なことでは起こらないと思うから、少しずつ変わっていく温度に気づかなかったんだろうか。

分からないなぁ…。本心は相手も明確になっているんだろうか。


関係性のある事柄を頭に浮かぶままに書いてみよう。かなり支離滅裂で混乱してるけどね。


中世の野原で白いドレスを着た女性の骸に僕が覆いかぶさって泣き叫んでいる。銃で撃たれて死んだようだ。


暗い建物の中で、僕は相手にナイフで刺され暗殺される。政治的な背景があったみたい。


お互い好き合っていたのに、厳しい両親に無理やり引き離され、それ以来二度と会えなくなる。


相手は僕の子供で、生まれてしばらくして死んでしまう。


相手も一緒にお城に住んでいたが、戦で攻められ共に自害して果てる。


2人が兄妹で仲良く穏やかに暮らした時代もあった。



いろいろと浮かんでくるが、テーマは「別れ」のようだ。なぜ別れなければならないのか。2人でそのテーマに沿って何を得ようとしているのか。このループから抜け出すにはどうしたら良いのか。2人の関係をポジティブだけにするには何が必要なのか。


別れは自分ではどうすることもできない状況を体現できる。これは1人では味わえない事だ。お互いがお互いを選んで、2人に必要なテーマを体験するべく協力して、別れを経験する。

別れの理由はそれぞれだが、その中身はどれも似ている。喪失感、無力感、絶望、悲しみ、憤怒、あらゆる感情を体験できる。

そして一方的な別れは「私は愛されない」という経験ができる。

私には愛される要素がない。愛されるほど価値がない。愛されていない。選ばれない。

一時は愛してくれていたのに、冷たくなった。だからかつてのその快い感情をまた引き出したくて、相手にいて欲しくなる。いて欲しいというその気持ちが強いと執着になる。

愛されない僕に愛をくれた、他の人はそんな事なかったのに、この人だけは愛をくれた。そんな貴重な人を手放してはいけない。もしいなくなれば、誰も僕に愛をくれなくなって見向きもしやくなってしまう。

寂しい…苦しい…。

あの時笑ってくれた、あの時喜んでくれた、あの時楽しくしてくれた…。


これは幼児期にしてもらえなかった事を、大人になっても求めてしまっているのだ。自分に足りないものを相手に埋めてもらいたいという深層心理。または埋めてもらえなかった、という隠れた怒り。両親に対する潜在的な怒りや呵責。

パートナーは基本的にそれらをお互いに補完し合うことが目的となる。そして欲しい感情が得られないときには、両親に感じた怒りをが同様に発動する。

幼児期に埋めてもらえなかったものが多いほど、怒りや虚しさ、悲しみが強い。

そして自分でもよく分からないまま、物質的なもので心の不足分を埋めようとする。ブランド品や高級車などだ。


だが、本当に欲しいものは物質的なものではなく、両親からもらえなかった愛情なのだ。


幼児が欲しがる愛情とは何だろうか。子供の行動を再現すれば大まかな欲求が見えてくる。

「ねえねえ見てみて」「こんな事があったよ」「こんな事ができたよ!」「抱っこして」「もう一回やって!」「遊ぼうよ〜」


だいたいこんな感じで、その他はこれらに派生したものだよね。これらを見てみると、

・見てほしい

・褒めてほしい

・聞いてほしい

・触ってほしい

・お願いをきいてほしい

・一緒にいてほしい


そしてこれらが満たされなかったとき、子供は「親は私を愛していないから満たしてくれないんだ…」という解釈にいたる。それが毎日続いて、その子の人格を形成する。

大人になりそれが満たされないていないと、色々な人から調達するようになる。素直に調達できれば良いが、たいていは意地を張って心に壁を作る。今までに愛されるよりも傷つけられることが多かったからだ。


壁があるからみんなは少し距離を置くようになる。そして「やっぱり私は愛されない。愛される資格はないんだ…」とますます塞ぎ込む。