未来世療法 テーマ:父性について

一人で未来世療法やってみた。


テーマは父性。僕には2人の娘がいる。だが自分でも理想とする父になれているか、いつも考えている。僕のイメージと違う事をする娘たちに「こうすればもっと効率的なのに…!」といったことを押し付けたくなる時があって、そんな時は感情的になる事もあるのだ。


そこで、未来の僕はいったいどんな父親をしているのか、また、理想的な父親というのは、無条件の愛情とはいったいどんな状態なのかを知りたくなる。


ということで未来世をのぞかせてもらおう。



テーマは父性。無条件の愛情とは…



イメージしていると、いくつもの登場人物が浮かんでくる。きっとそういった未来世はたくさんあって、さらに細かいカテゴリーを設定するか、何か特定の特徴があったほうがイメージが出やすそうな感じ。


では…そうだなぁ。娘だけでなく、妻(という概念があるのかどうか分からないけど)、出会う人すべてに対して父性を向けている人、がいいかな。



うん、すぐにイメージが浮かんできた。人種はややヨーロッパ風白人系で少しくせっ毛の長髪。顔は面長で顎がシャープ。口数が少なそうだが無邪気な印象。


場所は海岸のそばだが、断崖の上の牧草地でとても田舎だ。なにやら羊のようで羊でない動物を放し飼いしている。たぶん、違う惑星の雰囲気。年齢は地球でいう40才くらい。名前はケッヒル…?


この人の行動を追ってみたい。


羊(のような動物)を牧草させているが、仕事感は感じられない。ちょっと家の手伝いをしている、といった雰囲気。のんびりとして空想しているかのような時間もある。その空想時の彼に意識を合わせてみると、どうやらぼーっとしてる訳ではなく、空(宇宙)からのエネルギーを感じたり、その場の動物達の気持ちを感じたり、それよりも広いその地域の波動を感じたりしているみたいだ。集中力がすごい。


そこに家族のような息子8才くらいと娘6才くらいの子供が近づいてきた。3人でハグをして相手の体温を感じている様子。言葉はほとんど発していない。優しいアイコンタクトが頻繁にされている。


その後仕事を終えて家に戻ると、女性らしき人が土間のようなキッチンで料理をしている。湯気が立ち上っている。帰るなりその人にまたハグ。


食事の時間。テーブルを囲んで食べているが会話はない。だが、皆でお互いの目を見て微笑みが絶えない。食事という場も楽しんでいる。食べながら夫は何かを感じたようだ。その後しばらくすると近所の知人が訪問。さっきの波動はこの知人からで、今からちょっと寄るよ、という内容だったようだ。


知人が来ると家族みんなでハグ。ここには家族が互いの愛情を独占したいという欲求は無いようだ。これが地球ならば少なからず嫉妬心が生じてしまいそうなものだ。または、何らかの優越感や劣等感を刺激してしまうような態度が出るものだ。だがそんなネガティブな感情はこの場にいる誰にも見られないし、感じられない。


その知人は何か足りなくて困っている様子で、彼が道具を貸しているようだ。まるで仲の良い兄弟のような雰囲気。


この世界で仕事はどうしているのだろう。お金のやりとりはあるのだろうか。結婚は?法律とか義務関係はどうなっている?ちょっと彼の意識とコンタクトを試みた。


「こんにちは、こちら地球に住んでいる者でおそらくあなたの過去人です。」


「やあ、こちらはいつも君を感じているよ。やっと連絡をくれたんだね。ありがとう。」


「あ、そうなんですね。それはなんか…見られてる気がして恥ずかしいです。」


「大丈夫。その気持ちも全部知っているから。それで何を知りたいんだい?」


「はい、こちらの地球で暮らすにはお金が必要でそのために仕事をして稼がなくちゃいけないんです。そちらの暮らしのシステムはどうなってますか?」


「こちらはね、そちらみたいにたくさんの物は必要ないんだ。質素といった表現が一般的だね。お金はあるにはあるけど、あっても無くても同じようなものだね。お金や物への執着がないんだ。これは僕らだけじゃなくて他のみんなも一緒だから、お互いに何かが必要ならばすぐに分けあえるんだ。」


「へえー。お仕事なんてのはあるんですか?」


「仕事ねえ。みんな自分の好きな事をしてるだけだから、仕事といえば仕事になるのかな。僕は動物達と一緒にあちこち周って、のんびりするのが好きなんだ。それで時にはお乳とか頂くけど、誰かがそれを必要としてたら分けてあげるんだ。口にする量も少しでいいから食べ物なんかもあるけど、ちょっと多く集めちゃうと逆にあちこちで余っちゃう。だから無駄にしないよう採取量は必要最小限だよ。」


「一応物質世界になるんですかね?」


「うん、まだある程度は物質的だと思うよ。人によっては少しぼんやりと光ってることもあるけどね。」


「少し光った状態でいるにはどうするんですか?」


「生まれつきの事もあるし、そのうち光ってくることもある。だけどこれは髪の色とか身長の大きさとかと同じような、ただの特徴として出ているだけなんだ。光ることに優劣は無くて、ただの特徴。それから僕らはそちらみたいにたくさん喋ることもないんだ。すぐに相手のことを感じ取れるからね。イメージが頭に浮かんでくるんだよ。」


「物質で言えばなぜそんなに物やお金が少なくていいんですか?」


「必要ないからだよ。十分に満たされている。食料は少なくていいからね。1日にひと口分を飲み込むくらいでいいこともある。まあ、木の実とか久しぶりに楽しみたいなあって時に少し多くなるかもしれないけど。


土地は誰のものでもないから家賃はいらない。星から借りているといったところで、みんながそう考えているからね。奪い合うことはあり得ないね。家の作りは石や土、木の枝などをうまく組み合わせせている。こちらの気候は緩やかで、雨が降っても穏やかなんだ。寒さも暑さも適度に変わる。


政治のシステムは全くなくて、自分の近隣でうまく調整している。ちっちゃい自治体みたい。」


「なるほど、みんながとても平和に過ごしているんですね。違う星からの侵略はないのですか?」


「かなり昔にあったみたいだけど、今は星系の連合によって不侵略が決定されているんだ。僕の過去生ではこの侵略の時代を過ごした者もいたんだ。そのおかげで今は平和な星になっているんだ。」


「なるほど。今回のコンタクトのテーマは父性なんですけど、何か伝えたいことはありますか。」


「父性ねえ。僕らは自分の柔らかい気持ちをそのまま出すことが心地いいから、それを自分にも相手にも向けてあげているだけなんだ。君たちも本当はそうできるんだろうけど、いろんな、まあ言ってみれば無駄な情報を自分達に巻きつけているだろう?だからみんなと同じにしていないと、すぐに変人扱いされたり馴染めなかったりする。それをみんなが恐れているからなかなか自由に表現できないんだよ。」


「この地球の状況を一体どうしたらいいですかね?」


「一人ひとりが、本当は私は自由に表現したい、って思えること。そして自分がいかに無駄な情報を抱えていたかを知ること。

そうすれば、おのずとたくさんの物や高級品、たくさんのお金も必要無かったと気づける時がくるんだ。そうすれば穏やかな気持ちでこちらの世界みたいに暮らせるはずさ。」


「ありがとう。まだまだ聞きたいことがあるけど、今回はこれくらいにしておきます。また会いましょう。さようならー。」


「こちらこそ貴重な体験をありがとう。健闘を祈ります。」